ビースターズのアニメがひどい?作者の親も漫画家?経歴も紹介!

ビースターズのアニメがひどい?作者の親も漫画家?経歴も紹介!

動物たちが織りなす独特な青春ドラマで大きな話題となった『BEASTARS(ビースターズ)』。肉食獣と草食獣が共存する学園を舞台に、深刻な社会問題を動物社会に投影した革新的な作品として高い評価を受けています。一方で、アニメ版については賛否両論の声が上がっているのも事実です。

今回は、なぜビースターズアニメがひどいと批判されるのか、そして謎に包まれた作者・板垣巴留先生の経歴について詳しく解説していきます。

目次

ビースターズのアニメが「ひどい」と言われる理由

アニメ版ビースターズに対する批判的な意見を詳しく見ていきましょう。

2期以降のストーリー展開が駆け足すぎる

アニメ版ビースターズで最も指摘されているのが、2期以降のストーリー展開の早さです。原作ファンからは「キャラクターの心情描写が浅くなった」「重要な場面が省略されすぎている」といった声が多く聞かれます。

1クール12話という限られた時間の中で、原作の膨大なエピソードを詰め込む必要があったため、どうしても駆け足になってしまったのが現状です。本来なら丁寧に描かれるべきレゴシの内面的な葛藤や、ルイとの複雑な関係性の変化が十分に表現されていないと感じる視聴者も少なくありません。

特に裏社会との関わりや、肉食獣と草食獣の共存というテーマの掘り下げが不十分だったことで、物語の深みが伝わりにくくなってしまいました。

3DCGアニメーションへの違和感

ビースターズは全編3DCGで制作されているため、従来の2Dアニメに慣れ親しんだ視聴者には違和感を覚える場合があります。キャラクターの表情や細かな仕草が硬く見えることがあり、せっかくの繊細な演技が十分に伝わらない場面も見受けられます。

声優陣の演技力は高く評価されているものの、CGアニメーションとの相性や演出方法によって、原作の魅力が完全には再現できていないと感じる人もいるでしょう。

最終回の描写が物足りない

ファイナルシーズンの最終回についても、視聴者から賛否両論の声が上がっています。長く積み上げられてきたテーマの回収としては物足りなさを感じる人が多く、「結末が曖昧すぎる」「もっと明確な答えが欲しかった」といった意見も見られます。

作者があえて余白を残した構成とも考えられますが、すべての謎が解決されることを期待していた視聴者にとっては消化不良な印象を与えてしまったようです。

ビースターズの魅力とは

批判的な意見がある一方で、ビースターズには多くの魅力が詰まっています。

深いテーマ性と社会的メッセージ

ビースターズの最大の魅力は、動物社会を通じて現実社会の差別や偏見、本能と理性の葛藤を描いている点です。表面上は動物たちのほのぼのとした学園生活に見えますが、その裏には複雑な社会問題が隠されています。

レゴシの「食べたい」と「愛したい」の間での葛藤は、人間の本能的な欲求と道徳的な理性の対立を象徴しており、多くの読者・視聴者の心に響く普遍的なテーマとなっています。

独創的な世界観とキャラクター設定

肉食獣と草食獣が共存する学園という設定は非常に独創的で、それぞれの動物の特性を活かしたキャラクター作りも見事です。ウサギのハルの小ささゆえの強さや、シカのルイの威厳ある佇まいなど、動物の特徴を人間的な魅力に昇華させた表現力は高く評価されています。

作者・板垣巴留の経歴と家族について

ビースターズを生み出した板垣巴留先生についても詳しく見ていきましょう。

板垣巴留のプロフィール

板垣巴留(いたがき・ぱる)先生は1993年9月9日生まれの女性漫画家です。東京都出身で左利き、代表作は『BEASTARS』となっています。現在は週刊少年チャンピオンで活躍しており、若くして数々の賞を受賞している注目の漫画家の一人です。

驚きの家族構成

実は板垣巴留先生の父親は、あの有名漫画家・板垣恵介先生なのです。板垣恵介先生といえば『刃牙』シリーズの作者として知られる、格闘漫画界の巨匠です。

このことは長い間秘密にされており、業界内でも知らない人が多かったそうです。板垣巴留先生は父親が業界の大物であることを隠し、完全に自分の力で漫画家としての地位を築き上げました。

幼少期から培われた創作への情熱

板垣巴留先生は幼少期から動物をモチーフにしたイラストや絵画を描くことを趣味としていました。小学校時代には周囲からの指摘やからかいを受けることもありましたが、それをきっかけにキャラクター一人ひとりの細かい設定を決めて絵を描くようになったそうです。

この経験が後のビースターズの緻密な世界観に活かされているのかもしれません。

大学時代の挫折と転機

板垣巴留先生は映画製作を志して武蔵野美術大学造形学部映像学科に進学しました。しかし映像制作の困難さを痛感し、同時に映画製作と漫画制作の共通点を見出したことで漫画家を志すようになります。

大学時代に制作した同人誌には、後のビースターズに登場するレゴシとハルの原型となるキャラクターがすでに登場していました。就職活動に失敗したことが逆に転機となり、父親の紹介で編集者と出会い、プロ漫画家への道が開けたのです。

デビューから大ブレイクまで

2016年に「BEAST COMPLEX」でデビューを果たした板垣巴留先生。その後2017年から『BEASTARS』の連載を開始し、瞬く間に話題作となりました。

数々の賞を受賞し、2019年にはアニメ化も実現。単行本の累計発行部数は300万部を突破するなど、大ブレイクを果たしています。

顔出しNGのミステリアスな作家

板垣巴留先生は普段顔出しをしておらず、公の場に登場する際は『BEASTARS』の登場キャラクター「レゴム」のかぶり物を被っています。マンガ大賞の授賞式でもこの姿で登壇し、話題となりました。

この独特なスタイルも作品の魅力の一つとして受け入れられており、ファンからは親しみを込めて愛されています。

まとめ

ビースターズのアニメがひどいという意見もありますが、それは作品が持つ独特な魅力と複雑なテーマ性ゆえのものかもしれません。3DCGアニメーションへの違和感や構成の問題はあるものの、原作が持つ深いメッセージ性や独創的な世界観は多くの人を魅了し続けています。

また、作者である板垣巴留先生の経歴や家族背景を知ることで、作品への理解もより深まるでしょう。父親が有名漫画家でありながら、完全に自分の力で成功を収めた彼女の姿勢は、作品にも反映されているのかもしれません。

アニメに不満を感じた方も、ぜひ一度原作を手に取ってみてください。きっと新たな発見があるはずです。

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