【ゲド戦記】海外の反応まとめ!高評価と低評価をそれぞれ紹介

ゲド戦記

「ゲド戦記」は、2006年7月29日から長編アニメーション映画として劇場公開された作品です。

公開2日目で観客動員約67万人、興行収入約9億円を記録しています。

 

第30回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を獲得しながら、日本の映画専門雑誌である『映画芸術』では2006年ワーストテン 第1位にも選ばれているという、スタジオジブリ的になかなかの異色作品です・・・。

何より注目すべき点として、「ゲド戦記」は宮崎駿監督の息子さんである宮崎吾朗氏が初監督した作品であることが挙げられます!

もともとは、宮崎駿監督が原作者のアーシュラ・K・ ル=グウィンに『ゲド戦記』のアニメ化の話を持ちかけました。

 

けれどもその当時は宮崎駿監督の知名度もそこまで高くなく、アニメ嫌いだったアーシュラ・K・ ル=グウィンはアニメ化の話を拒絶してしまいます。

その後、「となりのトトロ」をはじめとしたスタジオジブリ作品を観てすっかり宮崎駿監督のファンになったアーシュラ・K・ ル=グウィンは、逆に自らアニメ化を依頼してきました。

 

けれどもその時には宮崎駿監督は「ハウルの動く城」の制作中でした。

そこで、プロデューサーの鈴木敏夫氏が息子が監督ではどうかと話を進め、最終的に原作者も合意しました。

原作『ゲド戦記』第三部と、宮崎駿監督のオリジナルのストーリー『シュナの旅』をベースに、スタジオジブリによるアニメーション映画「ゲド戦記」が誕生しました!

「ゲド戦記」は、イギリス人作家による同タイトルの原作があるため、むしろ海外での方が知名度が高いと言えるかもしれません。

 

原作から飛び出したスタジオジブリによる「ゲド戦記」の評判はどうなのでしょうか?

また、宮崎吾朗監督の評判も気になりますね!

 

ちなみにIMDbによるユーザーレビューの統計では、10中6.4という、他のスタジオジブリの主要作品と比べると低めの評価となっています。

具体的にはどんな意見が上がっているのでしょうか??

 

今回は「ゲド戦記」の高評価と低評価、そして宮崎吾朗監督の海外での評判についてをまとめてみました!

ゲド戦記:海外の高評価コメント

それではまず、海外の高評価コメントから見ていきましょう!

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スタジオジブリの後継者がいないのではないかと心配していましたが、この映画では未来への希望が見えます。

宮崎吾朗監督のスタイルは宮崎駿監督のスタイルとは異なりますが、すべてが美しいです。

たしかにプロットのいくつかの要素はやや強制されているように見えますが、人生への憧れと死への恐れのテーマはうまく運ばれています。

宮崎吾朗監督は、父親と同じように、視聴者を笑わせ、泣かせ、安堵のため息をつき、畏怖の念を起こさせることができることを証明しました。 

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これはジブリから来た最高の映画の1つだと思います。実はまったく期待していなかったんですが(笑)

壮大なスタイルで行われた壮大なファンタジーです。

たしかにプロットは少しでこぼこで、すべてが説明されている訳ではありません。

けれど、フレームの端々から広大なバックストーリーが流れ出ているのを感じることが出来るので、個人的には問題ありませんでした。

まぁこれまでのスタジオジブリの作品とは異なるけれどね。

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この映画に欠陥があることは否定出来ませんが、それでも私にとって特別な場所であり、私は「ゲド戦記」をとても愛しています。

私はその壮大なサウンドトラックが大好きです。

主人公のアレンとテルーも本当に好感が持てます。

ストーリーとペースはもっとうまく実行できたかもしれませんが・・・、それでも私は映画に感謝しています。

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これは、欠陥のある(発作的に暴力的な面が垣間見える)登場人物がたくさんいる、暗い小さな映画です。

これまでのスタジオジブリ映画で最も近いテーマのものは「もののけ姫」に登場した祟り神でしょう。

私はこの映画がとても好きでした。これまでのスタジオジブリ映画とは違っているため、多くの人が失望していることを知っていますが・・・、これは挑戦的作品だと思います。

今のところ私が言えるのは、チャンスがあればこの映画をもう一度観るだろうということだけです。

ティモシー・ダルトン、チーチ・マリン、ウィリアム・デフォーなど、声優達は素晴らしかった(翻訳が正しくない部分があるにせよ)。

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宮崎吾朗監督は、父親とは異なる落ち着いたスタイルを持っていると思います。

宮崎駿監督の映画の多くは、登場人物達が愛のヒントを持っています。

この映画からは、それらをあまり感じることが出来ません。

映画前半は無意味にさえ感じます。解決されない問いでいっぱいです。

しかし、それでも私はまだこの映画がとても好き。ストーリーはよく発達していますし、登場人物はとてもよく描かれています。

アニメーションの優雅さに関しての失望はありません。

これはスタジオジブリの「ライトバージョン」と言えます。 

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高評価のコメントも、かなり厳しい目で宮崎駿監督による作品との比較がなされていますね・・・。

それでも、宮崎吾朗監督の今後に期待する声が多かったです!

 

また、サウンドトラックはこれまでのスタジオジブリ映画と同様に評価が高かったです。

ちなみに「ゲド戦記」のサウンドトラックは、おなじみの久石譲さんではなく寺島民哉氏が手がけていますね。

こちらが「ゲド戦記」のサウンドトラックのジャケットです。この絵は宮崎吾朗監督が描いたそうですよ!

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ゲド戦記:海外の低評価コメント

次に、海外の低評価コメントを見ていきましょう。

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いつものように、私はスタジオジブリの映画の美しさに完全に畏敬の念を抱いています。

色、手描きのアニメーション、細部への完璧な注意、複雑にデザインされたキャラクター、リストは続きます。

しかし「ゲド戦記」の場合は「それだけ」です。

通常のスタジオジブリの取り組みには、楽しさとユーモアのセンスがあります。

ゲド戦記にはユーモアがなく、登場人物は古く、物語は完全に一般的でした。

これが原作によるものかどうかは読んでいないため分かりませんが・・・。

ゲド戦記」は混乱していて、実体と魅力が不足していると感じました。

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私が今まで見た中で最悪の映画。プロットは酷いです。意味が分からない。

なんで「ゲド戦記」なのにゲドが脇役なんだ??父親を殺した意味は??

観終えた後の私の唯一の考えは「WTF??(スラングで「なんだこれ??」の意)」でした。

私は人生の1時間半を失いました。

そしてそれは二度と戻ってこないのです。

の男(宮崎吾朗監督)の作品を父親(宮崎駿監督)の作品と比較したらいけない。これは恥ずかしい・・・。

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心からガッカリ

私は原作が好きで、宮崎駿監督の作品も大好きですが、残念ながら彼の息子はまだ監督の椅子に座れる人ではありません。

原作の『ゲド戦記』は伝統的なファンタジーよりも思慮深い物語でしたが、原作を面白くしているのは、この映画から省略された多くの詳細なんですよ!

例えば、ロークの魔法使いの学校、魔法のルール、ゲド戦記の歴史、ドラゴン等。

素敵な風景アニメーションでしたが、それだけです。

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スタジオジブリの素晴らしい映画のすべてがここにあります。

しかし、それらを繋げる重要な要素が欠けています。

登場人物は空虚で、人生に忠実ではありません。

戦いはありきたりで誰でも予測可能であり、映画を最後まで観ずに席を立つ人が結構いました。

監督ははさみを引き出し、父親の傑作から自由に映像を切り取ったように感じます。

例えば「風の谷のナウシカ」から劣化コピーされた敵対者の男性とかね。

宮崎駿監督の最高傑作からの良い思い出を台無しにしたくないのであれば、この作品は観ない方が良い。

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スタジオジブリや宮崎駿の作品が好きなので、このアニメを観てとても興奮しました。

プロットは、父親を本当に嫌い、あるいは嫌いな少年を中心にしています。まあ、それだけです。

緊張が高まることはありません。

背景の省略は、興味をそそる謎の感覚を生み出すのではなく、むしろ煩わしさをもたらします。

キャラクターの動機と発達は不明です。

ストーリーはまったく流れず、パッチワークのように感じます。

宮崎吾朗監督は素晴らしい作品を実現できませんでした。 

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たしかに、「ゲド戦記」なのにゲドは半ば以降脇役でしかないんですよね・・・

なんでアレンが主人公なのに「ゲド戦記」というタイトルにしたのか???疑問に思ってモヤモヤしてしまうのは無理もありませんね!

 

また、テルーがドラゴンになった理由も意味も特に説明がなく、唐突にドラゴンになったと思ったらそのままエンディングになっていました・・・。

ぶっちゃけ原作を読んでからでないと何が何だか分かりません。

 

冒頭の父親殺しも結局何の意味があったのかはっきりしないまま最後まで解決しません。

国に帰ったアレンは投獄されるか処刑されるかの二択の運命で全く救われません・・・。

個人的に好きになれなかったのは、「ゲド戦記」では街の売り子にしても、テナーのご近所のおばさん達にしても、性悪で嫌な人間性が垣間見えるんですよね。

さらに、主人公もヒロインもあまり愛すべき性格には見えないという残念な設定になっています・・・。

 

宮崎駿監督の映画は基本的に、脇役でもどこか憎めなかったりマナーが良かったり愛すべきモブなのですよね。

そこが、宮崎吾朗監督の経験不足云々よりも何よりも、決定的にこれまでのスタジオジブリ作品と違うところかなと思います。

 

低評価コメントを読んでいると、期待が高かったからこその残念なレビューなのかなという感じがひしひしとしました。

きっと引き続き宮崎吾朗監督作品に注目をしていてくれるのではないでしょうか?

 

「ゲド戦記」があったからこそ出来たと言われるような名作を、ぜひとも生み出してほしいものです!

まとめ

「ゲド戦記」の海外評価のまとめいかがだったでしょうか?

なかなか手厳しい〜・・・!という印象でしたね(汗)

 

私も今回ひさしぶりに視聴してみると、最初に観た時とはまた違った風景の美しさや心象描写に気づけたりしました。

ヨーロッパでもアジアでもない、不思議なノスタルジックな世界観の「ゲド戦記」。

 

お父様とはまた違ったその独特な感性を、宮崎吾朗監督にはぜひ伸ばしていってほしいものです!

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