2019年に公開された『トイ・ストーリー4』について、ネットでは「ひどい」という声が上がっているのをご存知でしょうか。特にボー・ピープのキャラクター変化に戸惑うファンが続出しています。一方で、この作品を高く評価する人もいて、意見が真っ二つに分かれているとか。
今回は、なぜ『トイ・ストーリー4』が一部のファンから批判されているのか、ボーの変化の理由、そして気になる最新作の情報までまとめてお伝えします。
トイストーリー4がひどいと言われる理由
多くの人が感動した前作『3』の完璧な終わり方から、なぜ続編が必要だったのかという疑問が根底にあるようです。
前作の感動的な結末を覆してしまった
トイ・ストーリー3のラストシーンは本当に感動的でしたよね。大学生になったアンディが、大切なおもちゃたちをボニーに託す場面では、涙が止まらなかった人も多いはず。あのシーンで、「おもちゃは子どもと遊んでもらってこそ幸せ」というメッセージが完璧に伝わっていました。
ところが『4』では、ボニーはウッディをあまり気にしなくなってしまいます。クローゼットに置かれることもあり、ウッディ自身も戸惑う展開に。前作であれほど感動的にボニーのもとへ送られたのに、なぜまた苦悩しなければならないのか。この点が「トイストーリー4がひどい」と感じる大きな要因となっているんです。
ウッディの決断が納得できない
最も賛否が分かれたのは、ウッディの最後の選択。彼はボニーのもとを離れ、ボー・ピープと共に「持ち主のいないおもちゃ」として生きる道を選びます。長年「おもちゃの幸せは持ち主のそばにいること」を信じてきたウッディが、なぜ仲間を置いて去ってしまうのか。
バズやジェシーといった仲間たちとの別れも、あっさりしすぎていると感じた人が多かったようです。これまでの絆が軽んじられたように見えて、「キャラクターが崩壊している」という厳しい意見も。常に仲間と持ち主を第一に考えてきたウッディだからこそ、この展開に違和感を覚えるのは自然なことかもしれません。
ボーが変わりすぎた理由とは
ウッディと並んで注目を集めたのが、ボー・ピープの劇的な変化です。なぜここまで変わってしまったのでしょうか。
以前のおしとやかな姿から一変
『1』や『2』に登場したボーは、ピンクのドレスを着た羊飼いの陶器人形で、おしとやかでウッディを支える優しい存在でした。ところが『4』で再登場した彼女は、マントをまとい、杖を武器のように使う戦士のような姿に。この急激な変貌に、多くのファンが驚きました。
服装をよく見るとマントの裏がドット柄になっていて、以前のスカートを裏返して使っているんです。胸元の水色の服も、元のドレスの下に着ていたものと同じ。つまり、完全に別の服ではなく、アクティブに動けるように工夫したということなんですね。
性格変化の背景にあるもの
ボーの性格が変わった理由には、彼女が経験した過去の出来事が関係しているようです。アンディの家からいなくなった後、複数の家を転々とし、最終的にアンティークショップで数年を過ごしました。その間に右腕が折れるほどの苦労もあったようです。
こうした経験を通じて、ボーは「持ち主に選ばれるのを待つ」のではなく、「自分の意志で生きる」道を選択。CG技術の進歩により表情がより豊かに描けるようになったことも、変化を際立たせる要因になっています。役どころも脇役から重要な立ち位置に変わり、強い印象を与える必要があったのでしょう。
バズの扱いが残念だった
もう一つ、『トイストーリー4がひどい』と感じる理由に挙げられるのが、バズ・ライトイヤーの役割の少なさ。
ウッディの永遠の相棒であるバズですが、今作ではウッディと一緒に行動する時間が少なく、単独行動の場面では自分の胸のボタン（内なる声）に頼ってばかり。かつての賢さや行動力が影を潜め、コミカルなキャラクターになってしまった印象があります。
『2』や『3』でウッディの良き理解者として活躍したバズが、ギャグ担当のような扱いを受けてしまったことに、ファンはがっかりしました。最後の別れのシーンも、二人の深い友情が十分に描かれたとは言えず、物語の満足度を下げる結果となっています。
新キャラへの賛否
フォーキーやギャビー・ギャビーといった新キャラクターも、評価が分かれるポイントでした。
フォーキーは「自分はゴミだ」と思い込む手作りおもちゃで、ウッディがその世話に奔走します。この設定は「おもちゃとは何か」という新しい問いを投げかけますが、物語の進行を妨げていると感じる人もいるようです。
ギャビー・ギャビーは、ボイスボックスが壊れていて子供に愛されたことがない人形。彼女の悲しい背景には同情の声もありますが、ウッディのボイスボックスを奪おうとする行動は恐ろしくもありました。最終的に救われる結末については、「ご都合主義的だ」という批判も。
作品の良い点も忘れずに
批判的な意見が多い『トイストーリー4がひどい』という評価ですが、もちろん高く評価する人もたくさんいます。
ウッディの「自立」という新しいテーマを描いた点は、多様な生き方が認められる現代において重要なメッセージです。「おもちゃは子どものためだけに存在するのではない」という価値観は、見方を変えれば前向きな一歩とも言えます。
また、映像美は圧倒的です。9年の歳月を経て進化したCG技術により、埃や雨の表現、おもちゃの質感がリアルに描かれています。デューク・カブーンやダッキー&バニーなど、魅力的な脇役たちのコミカルなやり取りも楽しめますよ。
トイ・ストーリー5の公開情報
さて、気になる最新作『トイ・ストーリー5』の情報です。
2026年夏に日本での公開が予定されています。バズ役の声優ティム・アレンは「信じられないオープニングになる」と語っており、期待が高まりますね。『4』で別々の道を歩むことになったウッディとバズたちが、どのように再会するのか注目されています。
また、シリーズ30周年を記念して、2025年9月12日から18日まで全国の劇場で1週間限定の記念上映が決定しました。入場者にはトイ・ストーリー5のコンセプトアート入りポストカードが配布されるそうです。公開前に過去作を見返すのも良いですね。
まとめ
『トイ・ストーリー4』が批判される理由は、前作の完璧な結末を覆したことと、ウッディの信念に反する決断、そしてキャラクターたちの変化にあります。特にボーの劇的な変貌やバズの役割縮小は、長年のファンほど戸惑いを感じる部分でした。
一方で、ウッディの自立というテーマや美しい映像を評価する声もあり、見る人によって受け止め方が大きく異なる作品です。『3』までとは違う物語として捉えれば、新たな魅力を発見できるかもしれません。
2026年夏公開予定の『トイ・ストーリー5』では、どんな展開が待っているのでしょうか。今から楽しみですね。
