【火垂るの墓】清太はなぜ働かない?無能でクズと言われる理由

火垂るの墓

「火垂るの墓」は第二次世界大戦の神戸の街を舞台にしており、主人公である清太と節子が激動の時代を生きたお話となっています。

今回は節子の兄である清太についてご紹介させて頂きたいと思います。

 

清太は母親の死後、遠い親戚のおばさんのもとに妹と一緒に身を寄せました。

おばさんも当初は2人を歓迎していましたが、清太が働きもしない、学校にも行かないという怠惰な姿勢を日々見せたため、次第に当たが強くなっていきます。

 

はたしてその理由とは一体なんなのでしょうか?

さらに清太が働かない驚くべき理由と、金持ちでクズといわれる理由についてもご紹介させて頂きたいと思います。

清太(せいた)が無能でクズと言われる理由

清太がクズと言われる理由ですが、以下詳しくご紹介させて頂きたいと思います。

清太(せいた)は一切働かないニート

清太はおばさんの家に節子と身を寄せるようになってからは、学校に行くことや一切働きませんでした。その姿はニートさながらです。

しかし、清太曰く「学校も何もかも燃えてしまった」とのことでした。

 

ここのシーンを観た視聴者の方は「何故、おばさんの手伝いもしない?」と思ったことでしょう。

手伝いをしなかったことについては、私は一理あると思います。

 

ですが、おばさんは清太が雑炊をおかわりした際、お米を避け、汁物を多くよそってお茶碗を渡していました。

自分たちの子供には「多くのお米が入るように」雑炊をよそっていました。

 

清太たちは来たばかりでまだ間もないのにも関わらず、この仕打ちはあまりにも差別的です。

まして、思春期真っ盛りのまだ子供なんです...清太を批判する人はきっと清太の立場になったら同じように何もできないでしょう。

 

この時代は14、15歳は大人と認識されていましたが、自分の大切な人が亡くなったあとすぐに行動できる人はそうそういません。

清太とおばさんはお互いに話合うべきでしたね。

清太(せいた)はおばさんに感謝の気持ちがない

先程上述で申し上げました通り、おばさんにも悪いところはあります。

清太はおばさんに感謝の気持ちがないと言いますが、清太が持ってきた母親の着物をお米に変えたあと、そのお米を清太や節子に少ししか食べさせなかったのはおばさんです。

 

そんな人の手伝いやまして、感謝の気持ちなど大人ですら出来ませんよね?

もしおばさんの対応も変わっていれば、清太も少しは変わっていたかもしれません。

 

ですが清太自身も、今後どうするか?ということを考えていなかったため、そこは清太が悪いでしょう。

何故なら、妹の節子のことをちゃんと考えていなかったからです。

 

節子のことを考えていれば、少しは行動できていたのでは?と少なからず思ってしまうところはありました。

おばさんと清太のすれ違いで、関係はどんどん悪化していきます。

清太(せいた)のプライドのせいで節子が死んだ

清太は耐え切れなくなり、節子と一緒におばさんの家を出て行ってしまいました。

確かに作中で「疫病神」と言われていたシーンは「ちょっとそれどうなの?」と当時の私でも、現在の私でも引くレベルです。

 

ですが、おばさんは清太と節子が出て行こうとした際、少し心配した顔で2人の様子を伺っていました。

この様子だとおばさんは、2人のことを本当に心配していたようです。

 

まさか本当に出て行ってしまうとは、夢にも思わなかったのでしょう...。

やはりおばさんも本音は「ちゃんとしてほしい」と思っていた、気持ちの現れなのかもしれませんね。

 

しかし清太もおばさんも衝突してしまい、節子が「もうおばさんのところには戻りたくない」と言った結果、清太は節子と出て行く決心をしたのです。

 

この行動はある意味、清太のプライドのせいで節子が死んだと言われても、仕方がないのかもしれませんね。

清太(せいた)は金持ちで裕福な家庭育ちだったのか

実は清太の父親は海軍大尉で、かなりお金があり家庭が裕福だったそうです。

そのため、お金持ちで裕福な家庭育ちだったため、清太は働かなかったのでは?と噂されていました。

 

しかし本当の働かなかった理由は作中で描かれていないため、節子がいたから節子の面倒を見るためにいたとも考えられています。

因みにこのとき、節子と清太のお母さんはとても高価な着物を着ていたそうで、父親が残した遺産は7000円(当時では1000万円)もあったようです。

 

正直これには驚きましたが、清太自身おばさんのところから出たあとも、ある程度家事は出来ていたのでそこまでクズではないかと私は思います。

清太(せいた)が働かない理由について高畑勲監督がコメント

実は清太が働かない理由について高畑勲監督は以下コメントしています。

社会生活抜きの家庭を築きたかった。周りの大人たちはみんな冷たかったかもしれない。

しかし清太の方も積極的に人との繋がりを求めるどころか、次々とその機会を捨てていく。

と仰っておりました。

 

つまり清太自身、節子と家庭を築きたかったため、あのように誰にも頼らないように生活をしようと決めたわけなんですね...。

しかしその結果、清太は節子を死なせてしまったわけなのです。

 

ですが、あのままおばさんの家にいても幸せになっていたでしょうか?

ここからは私の感想を踏まえながら、お話させて頂きたいと思います。

 

確かに清太は、節子を死なせてしまったかもしれませんが、清太をクズと非難する人たちは清太の立場になったらどうでしょうか?

現代はネットやゲームといった環境があるため多くの人が助かっているかもしれませんね。

 

しかし「自分の居場所がない世界」では話が違ってきます。

もし自分の家族が亡くなり、まだ幼い妹と共に親戚の家に身を寄せたとしましょう。

 

そこでは、今までにない環境が待っているため、戸惑ってしまうことの方が多いですよね?

清太の心はいつまでたっても休まることが出来ずにいたと思います。

 

さらに妹の節子が「あの家に戻りたくない」と言ったら、兄としては自分も同じなためいくら厳しい世界でも抜けだしたいと思うものです。

 

節子と清太には厳しい世界が待ち受けていましたが、最後好きなように生きれたのではないでしょうか?

私は我慢する人生よりもその方がいいと思いました。

まとめ

今回は「火垂るの墓」に登場するキャラクター、清太が働かない理由と金持ちでクズと呼ばれる理由についてご紹介させて頂きました。

 

清太には清太の考えがあるため、改めて「火垂るの墓」を観ると面白いかもしれませんね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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