紅の豚の舞台はどこ?実在するの?ジブリの舞台になった場所を紹介!

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紅の豚の舞台はどこ?実在するの?ジブリの舞台になった場所を紹介!

宮崎駿監督が描いた『紅の豚』は、青い空と海、そして赤い飛行艇が織りなす美しい映像が印象的な作品です。豚の姿になった飛行艇乗りポルコ・ロッソの物語を彩る風景は、実在する場所をモデルにしているといわれています。

この記事では、映画『紅の豚』の舞台となった場所や、ジーナのホテル、ポルコの隠れ家など、実際に訪れることができる美しいロケ地をご紹介します。舞台となった場所は、まるで“空を行く士”のように自由を求めるポルコの生き方を映し出しています。

目次

紅の豚の舞台はイタリアとその周辺地域

物語の舞台設定について、まずは基本的な情報から見ていきましょう。

舞台となったのはアドリア海沿岸

『紅の豚』の舞台は、第一次世界大戦後のイタリアです。スタジオジブリの公式サイトでも、アドリア海沿岸が参考にされていることが明記されています。

アドリア海は地中海の一部で、イタリア半島とバルカン半島に挟まれた美しい海域です。古くから海上交易の要所として栄え、数多くの港町が発展してきました。映画に登場する透き通るような青い海は、まさにこのアドリア海の美しさそのものといえるでしょう。

複数の国にまたがる美しい風景

アドリア海沿岸には、イタリア、クロアチア、ギリシャなど複数の国が面しています。映画の風景は、これらの国々の特徴的な景観を組み合わせて描かれました。

それぞれの場所が持つ独特の雰囲気が、作品全体の世界観を豊かなものにしています。

クロアチア・ドゥブロヴニクの美しい街並み

映画『紅の豚』に登場する印象的な街の風景には、実在するモデルがあります。

「アドリア海の真珠」と称される古都

オレンジ色の屋根が連なる美しい街並みは、クロアチアのドゥブロヴニクがモデルになっているといわれています。この街は「アドリア海の真珠」という愛称で知られ、1979年には世界遺産にも登録されました。

高さ25メートルにもおよぶ白い城壁に囲まれた旧市街は、中世の面影を色濃く残しています。青い海とオレンジの屋根のコントラストは、まさに映画そのままの光景です。

飛行艇が舞う街のシーン

ポルコの飛行艇が街の上空を旋回する場面や、ジーナのホテルから街へ戻るシーンでは、この美しい街並みが描かれています。

屋根の色や建物の配置まで、ドゥブロヴニクの特徴がしっかりと表現されているのが分かります。ちなみに、この街は『魔女の宅急便』のモデルの一つともいわれており、ジブリファンなら一度は訪れたい場所ですね。

ジーナのホテル・アドリアーノのモデル

物語の重要な舞台となるジーナのホテルにも、実在するモデルがあるといわれてるのをご存じでしょうか?

湖に浮かぶマリア修道院

ホテル・アドリアーノが建つ島のモデルは、クロアチアのムリェト島ではないかと考えられています。この島の湖に浮かぶマリア修道院は、映画に登場するホテルの雰囲気によく似ているのです。

建物の佇まいだけでなく、周囲を水に囲まれた独特のロケーションまで、映画の設定と重なる部分が多くあります。

印象的なラストシーンの舞台

映画の終盤、フィオのナレーションとともに上空から映し出されるホテルの場面は、特に印象的ですね。

庭の先にはポルコの赤い飛行艇が停泊しており、二人の関係性を暗示するような演出になっています。この美しいシーンの背景にも、マリア修道院の風景が活かされているのでしょう。

ポルコの隠れ家のモデルとなったビーチ

主人公が暮らす秘密基地のような隠れ家にも、実在のモデルがあります。

ギリシャ・ザキントス島のナヴァイオビーチ

ポルコのアジトのモデルは、ギリシャのザキントス島にあるナヴァイオビーチだといわれています。「難破船の浜」という別名を持つこの場所は、周囲を断崖絶壁に囲まれた神秘的なビーチです。

白い砂浜と透き通るようなターコイズブルーの海は、まさに映画に登場するポルコの隠れ家そのもの。人目につかない秘密の場所という設定にもぴったりでした。

船でしか行けない特別な場所

ナヴァイオビーチは陸路からアクセスすることができません。訪れるには船のツアーに参加する必要があります。

この特殊な地形が、ポルコの隠れ家として理想的な環境を生み出しているのでしょう。ビーチには1983年に座礁した船が今も残されており、「密輸者の入り江」とも呼ばれているようです。

デッキチェアでくつろぐシーン

映画の冒頭で、ポルコが白い砂浜のデッキチェアでくつろぐ場面がありますね。

あの穏やかで平和なシーンの背景こそが、このナヴァイオビーチなのです。小さなボートが置かれているのも、陸路がないという設定と一致しています。

ミラノ・ナヴィリオ運河と飛行艇工房

物語の重要な転換点となるミラノでのシーンにも、実在のモデルがあります。

ピッコロ工房周辺の運河

ポルコが愛機の修理を依頼したピッコロ工房の近くに描かれている運河は、ミラノのナヴィリオ運河がモデルだといわれています。

この運河はかつてミラノの発展を支えた重要な物流路でした。現在では大部分が埋め立てられてしまいましたが、ナヴィリオ運河だけは昔の姿を残しています。

飛行艇が飛び立つ印象的なシーン

修理を終えた飛行艇が運河から飛び立つ場面は、映画の中でも特に印象深いシーンの一つです。

橋の下すれすれを通り抜けて空へ舞い上がる迫力のある映像は、ナヴィリオ運河の風景を忠実に再現しているように見えます。現在この周辺はおしゃれなレストランやアンティークショップが並ぶ人気エリアになっているそうです。

最後に

『紅の豚』の舞台となった場所は、どれも実際に訪れることができる観光地です。

映画で見た美しい風景を自分の目で確かめられるのは、ファンにとって最高の体験になることでしょう。ドゥブロヴニクの街並み、ムリェト島の静けさ、ナヴァイオビーチの神秘的な美しさ、そしてミラノの歴史ある運河。それぞれの場所が持つ独特の魅力は、映画の世界観をさらに深く理解する手がかりになります。

いつか実際に訪れて、ポルコやジーナが見た景色を体感してみたいですね。映画を観返してから旅行の計画を立てれば、より一層楽しめることでしょう。

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