「サザエさん」は1969年の放送開始から半世紀以上続く国民的アニメです。その長い歴史の中で、サザエさんの声優で変わってない人がいる一方で、世代交代を経験したキャラクターもいます。今回は、サザエさんの声優陣の歴史を、特に変わらず続けている声優と歴代の声優の変遷に注目して紹介していきましょう。
サザエさんの声優で変わってない人は誰?
「サザエさん」の長寿アニメにおいて、特に注目すべき声優がいます。それはサザエ役の加藤みどりさんと、イクラちゃん役の桂玲子さんです。彼女たちは、半世紀以上も同じキャラクターの声を担当しており、作品にとって欠かせない存在です。彼女たちの長年にわたる献身的な演技は、この国民的アニメの歴史そのものと言えるでしょう。
②加藤みどり
1969年の放送開始から現在まで、加藤みどりさんは「サザエさん」の主人公・サザエを演じ続けています。彼女の明るく朗らかな声は、まさにサザエそのものであり、日本中の視聴者に親しまれています。 アニメーション史上でも珍しい50年以上の継続的な声優活動を通じて、加藤みどりさんはサザエというキャラクターを複数の世代にわたって支え続けてきました。作品の中で家族の中心的な存在として描かれるサザエを演じることで、彼女は日本の家庭に温かな笑顔を届けています。 特に注目すべきは、放送開始から現在まで変わらない安定感のある声質です。この変わらない声は、視聴者に親しみと安らぎを与える、かけがえのない存在となっています。
②桂玲子
1969年の放送開始以来、桂玲子さんは「サザエさん」でイクラちゃん、リカちゃん、かおりちゃんなどのキャラクターを演じ続けています。当初はセミレギュラーとしての出演でしたが、これらのキャラクターは次第に桂さんの代表作となっていきました。 特に、イクラちゃんの「ハーイ」や「バブー」といったシンプルな台詞は、桂さんの演技によって愛らしく面白く表現され、視聴者に愛されています。桂さん自身も、これらの役を演じる際の自然体な姿勢が成功の鍵だったと振り返っています。
サザエさんの歴代声優を紹介
フグ田サザエ:【初代】加藤みどり(1969年~現在)
声優の加藤みどりさんは、1969年の放送開始以来、50年以上にわたり「サザエさん」の主人公サザエを演じています。彼女と、タラオ役の故・貴家堂子さんは、「同一のテレビアニメシリーズで同じキャラクターを最も長く演じ続けた声優」としてギネス世界記録に認定されました。2023年2月に貴家堂子さんが亡くなった後も、加藤みどりさんは唯一の声優としてその歴史を紡いでいます。
磯野波平:【初代】永井一郎・【2代目】茶風林
声優の永井一郎は、1969年の放送開始から2014年2月9日まで、45年にわたり「サザエさん」で磯野波平を演じ続けました。厳格な家長として知られる波平のほか、その双子の兄である磯野海平や、磯野家の先祖・磯野藻屑源素太皆の声も担当し、一人三役でこの国民的アニメを支え続けました。
磯野フネ:【初代】麻生美代子・【2代目】寺内よりえ
「サザエさん」の磯野フネ役として知られる声優・麻生美代子は、1969年の放送開始から2015年までの46年間、この役を演じ続けました。その献身的な姿勢は、2009年6月のたった一度の病欠を除き、すべての収録に参加し続けたことからも伺えます。2015年に降板後、2018年8月に他界するまで、彼女は優しく温かな母・フネの声として視聴者の記憶に深く刻まれています。
フグ田マスオ | 【初代】近石真介 【2代目】増岡弘 【3代目】田中秀幸 |
磯野カツオ | 【初代】大山のぶ代 【2代目】高橋和枝 【3代目】富永みーな |
磯野ワカメ | 【初代】山本嘉子 【2代目】野村道子 【3代目】津村まこと |
タラちゃん(フグ田タラオ) | 【初代】貴家堂子 【2代目】愛河里花子 |
最後に
このように、「サザエさん」は50年以上の歴史の中で、加藤みどりさん(サザエ役)と桂玲子さん(イクラちゃん役)が放送開始時から変わらず演じ続けている一方で、多くのキャラクターが世代交代を重ねてきました。声優の交代があっても、それぞれの声優が丁寧に役を引き継ぎ、キャラクターの魅力を守り続けています。これからも「サザエさん」は、新旧の声優たちによって大切に育まれ続けることでしょう。