のび太がママにお説教される場面といえば、漫画「ドラえもん」ではもはやお決まりですよね。
叱られるのび太にも非があるとはいえ、怒鳴るママの方にも理不尽な印象を持つ人は多いのではないでしょうか。
調べてみるとインターネットでのび太のママは「毒親」「最低」などの評判が目に付きます。
なぜなのか?理由は?今回はのび太ママの毒親説について調べてみました。
のび太のママが毒親でクズだと言われる理由
はたしてのび太のママは毒親でクズなのか?
ものすごい言いようですが、ネット上では理由として以下のようなものが挙げられていました。
子供(のび太)に八つ当たりする
例えばママは、のび太のパパと喧嘩したイライラものび太にぶつけてしまいます。
そのイライラ八つ当たりエピソードのひとつが、てんとう虫コミックス6巻に収録された「流行性ネコシャクシビールス」。
のび太パパとの言い争いをしてしまいイライラするママ。
ついでにのび太にも「ウロウロしないで宿題をしなさい!」と雷を落とします。
しかし今回ののび太は珍しく、とっくに終わらせたとのこと。
するとママは「じゃああしたのをやればいいじゃないの!」とプンプンが止まりません。これは理不尽!
その後、のび太だけに留まらず、ドラえもんにもすさまじい一言を放っています。
「ひげなんか生やしちゃって、えらそうに!」
まさにTHE・捨て台詞といった感じで言葉を失ってしまいますね。。。笑
のび太ママのヒステリックっぷりが伺えるエピソードです。
用事を押し付ける
コミックス32巻「腹話ロボット」では機嫌の悪いママがのび太に草むしりをするよう命じます。
この話以外にも、お決まりのように「草むしりしなさい」とママが怒るのシーンがドラえもんには多く見られます。
お使いも定番ですね。
特に現在の防犯意識では子供にお使いはさせない世の中になりつつあるので、違和感が際立ちます。
子供への束縛っぷりがすごい
この理由が顕著なエピソードとしては、2015年1月30日放送「秘密基地で世界を守れ!」(単行本20巻「設計士で秘密基地を!」)です。
このお話の最後に、のび太が隠した0点の答案を見つけたママがカンカンに怒り、のび太が作り出した秘密基地へと乗り込み基地を乗っ取ってしまうシーンがあります。
恐怖政治すぎ!!
説教時間が長すぎる(最長で2時間以上)
のび太のママはお説教の時間が長すぎるという意見もあります。
調べてみたところ、その時間平均にして1時間!最長記録は2時間15分59秒!
この数字を叩き出した回は単行本32巻に収録された「のび太も天才になれる?」で確認できます。
あまりに長いお説教に根を上げたのび太は「ビデオ式なんでもリモコン」(単行本32巻)という回で長〜いママのお説教を早回しにしています。
ケラケラ笑うのび太もなかなかのメンタルの持ち主。
また「マッド・ウォッチ」(単行本8収録、アニメ2020年10月24日放送)の中でも、ママのお説教から逃れるためにひみつ道具を利用するのび太が見られます。
のび太がいじめられているのに心配しない
これはやべえやつです。
いじめられてるのに心配しない親はやばすぎる。
確かにのび太はジャイアンにボコボコに殴られ帰宅するシーンが多々あります。
フルボッコ・・・
こんな傷を負って帰宅しても何も言わない親は、現代にはいません(と、思いたい)。
ですが、特筆すべき点としては、ドラえもんは昭和の作品であるということ。
体罰や殴り合いの喧嘩、ガキ大将の統制が違和感なく存在していた昭和の時代では、ジャイアンの暴力なども『ケンカ』として、日常的なものと捉えられていたのでしょうか。
現代の感覚だとジャイアンとスネ夫ののび太に対する言動は完全なる『いじめ』ですが、制作された時代背景が異なる、という点は頭に入れておくべきかもしれません。
また、
ネット上ではジャイアンとスネ夫に待ち伏せされているのにもかかわらず、のび太のママはお使いに出そうとするからのび太の心配などしていないのだ
という意見もありました。
この問題についてはどうでしょうか?
該当する話のひとつが「わすれろ草」という話だと思われます(単行本9巻、大全集2巻収録)。
この話ではまずのび太が塀に友達とジャイアン・スネ夫の悪口を落書きしていたところ、本人たちに見つかります。
命からがら家に逃げ帰るのですが、玄関の外ではジャイアンとスネ夫が待ち伏せている状態。
そのタイミングでママからお使いを頼まれてしまう、という流れ。
この流れから、ママはいつものようにお使いを頼んだだけで、外で鼻息を荒くした二人が待ち伏せているということは知らなかったと思われます。
命が惜しいのび太のお使いダメ絶対!な態度は、新たなママの怒りを買い半ば無理やり外に出されそうになるため、それはまたそれでのび太ママ毒親問題が出てくるわけですが・・・。
ともかくジャイアンとスネ夫にタコ殴りにされるのを分かった上でお使いに出そうとした、という訳ではなさそうです。
ただ、どんな問題も「子供のケンカだろう」で終わらせるような関心の薄さはいけませんね。
のび太の話を一切信用しない
のび太のママはのび太の話を基本的に信用しません。悲しい事実です。
もちろんのび太の普段の態度にも問題があることは否めません。
ただ、自分の子供をぶん殴るジャイアンとスネ夫の言葉の方を時に信用したりするので、のび太からすればたまったものではないでしょう。
のび太の信用皆無なシーンはこちら
このシーンは単行本9巻に収録された「デンデンハウスは気楽だな」のワンシーンです。
テストの答案を本当になくしてしまったのに、ママには点数が悪いから隠したんだろうと怒られてしまうのび太。
はなから決めつけるママもママですが、おそらく信用がないのはのび太が前科を重ねてきたため・・・というような気もします。
また、なんとのび太は過去に算数のテストで100点を取ったことがあります!
その際ママに答案を見せても、普段が普段なだけに興味も持たれません(これはダメ)
しかし、ママだけが悪いのではありません。今回は誰一人としてのび太が100点を取ったなんて信じないのです。
空から槍が降ったよ〜と言っても信用されないのと同じレベルですね。
あのドラえもんでさえも!
ドラちゃッッ!
なので、のび太ママだけがのび太を信用していない、とは言えなさそうです。
理不尽な理由で怒る
お説教の時間もさることながら、特に問題なのはお説教の内容が主にガミガミとただ叱るだけの場合がほとんどということ。
原因やなぜダメなのかも教えておらず、のび太に対する具体的なアドバイスもありません。
とても理不尽に不満やのび太のダメなところを並び立てるだけでは、自尊心なんて育つはずもないですよね。
ママの理不尽な怒りエピソードとしてあげられるのは、「しあわせ保険機」という回です(ドラえもん大全集11巻収録)。
この話の頃からは理由なくママが怒るようなパターンがよく見られます。
ざっくりとしたあらすじは以下のとおり。
のび太がものすご〜く大切にしていたプラモデルがあったのですが、ママが掃除している途中でなんと壊れてしまいました。
「そこらにほうり出しておくのが悪いんです!」と謝るどころか叱られるのび太。
出しっぱなしにしておくのはダメだけど、壊したらまず謝るべきじゃ・・・のび太は、ぼくの人生おしまいだ〜とえんえん泣いてしまいます。
そんなのび太を見かねたドラえもんは、今後起こりうる不測の事態に対処できるひみつ道具「しあわせ保険機」を取り出して手助けするが・・・
というような内容です。
物語のオチ部分でものび太ママの毒親要素垣間見られたりしますので、気になる方は読んでみてくださいね!
勝手にモノを捨てる
のび太のママである野比玉子は軽率にものを捨てます。
以下はのび太ママが捨てたものリストです。
①もしもボックスを捨てる
理由:邪魔だったから・・・だそうです笑。確かに大きいけれども。。
②のび太がスネ夫から借りた漫画を捨てる
のび太の漫画だと思って捨ててしまったとの情報。この話の出所は不明でしたが、のび太ママなら捨てそう。。と思ってしまいます。
自分の子供のだとしても、勝手に捨ててはいけません。
③地球を窓から捨てる
捨て魔、ママの最たるものがこちら。
「地球製造法」(単行本5巻収録、テレビアニメ2020年3月14日放送)という回で、地球を作り上げていく「地球セット」というひみつ道具が登場します。
このミニチュアの地球を粘土細工だと思ったママがなんと2階の窓から捨てます。
勢いでなんでもするのび太のママ、玉子。
のび太のママはサイコパスではないかとの説もある
ここまでくるとのび太のママはサイコパスなのでは?そんな説もあるようです。
いろいろと調べてみた結果、のび太のママはサイコパスというよりはヒステリーといったほうが良いでしょう。
ヒステリーとは、感情のコントロールが難しく、爆発的に怒ったりしてしまう状態のこと。
まさにのび太ママに当てはまりますね。
単行本9巻収録の「ジ〜ンと感動する話」を見てみましょう。
のび太が先生から受けた激励の言葉を引用してママを諭そうとするシーンですが、どうにもママはカーッとなりがちのようですね。
のび太の頭が悪いのもママの教育がおかしいから?
そもそも、のび太が勉強ができなかったり過ちを繰り返すのはなぜなのでしょうか。
恐らくママの教育方法や叱り方が大きく影響していると言えます。
なぜなら、のび太のママはかなりガミガミとのび太を叱り立てます。
しかも、内容には具体性が全くありません。
どうしてダメなのかも教えずに自分の感情だけをぶつけていたら、叱られる子供だってわかるものもわかりません。
勉強に関しても同じです。ママのよく言う台詞に「勉強しなさい!」がありますが、しろと言われるだけで行動する子供は少ないでしょう。
先述した長〜いお説教までされてしまったら、勉強へのマイナスイメージもどんどん蓄積されてしまいます。
もちろん、のび太は怠け者として名を馳せるくらいですから気質の問題も多少はあるかもしれません。
2020年1月11日放送の「なんでもエーアイアイ」では、ドラえもんに「寝ているだけでなんでもやってくれるロボットはないか」と尋ねるぐらいのグータラッ子です。
ですが、のび太はまだまだ子供なのです。
より良い方向へ導くことが親の役割だとしたら、ママの伝え方は「道を示す」というよりは子供への苦情を並び立てているだけで良い教育とは全く言えません。
まとめ
いろいろとのび太ママの毒親エピソードをご覧いただきました。
が、実は連載当初はとても優しいママだったのです。
おそらく作品の人気が出るにつれ、キャラクター確立のためママのエキセントリックお叱りエピソードがどんどん増えていったのではないでしょうか。
のび太がのびのびと怠けた性格でいられることが、ママとパパの愛情に安心感を得ているという何よりの証拠だと思います!